新聞に投稿したら掲載された

新聞に投稿したら採用されました。

 

新聞を購読していて、毎朝サッと目を通しています。特に、社会面、地域面、政治面と投稿欄は毎日読むようにしています。

先日、ベトナム人留学生からの投稿がありました。内容は、新聞配達をしながら日本語を勉強している。新聞を読めるようになったので自分の日本語もだいぶ上達したと思う、というものでした。

 

私は以前、英語の全国通訳案内士の資格を取りました。自分の英語力はプロとしてやっていくには心もとないレベルなので英検1級を取ろうと勉強していた時期もあったのですが、一方仕事でたまに使う分には不自由しないため、これ以上上達させるモチベーションが上がっていませんでした。また、英語を使ったボランティア活動に時折関わるのですが、他のボランティアさんの多くが英語以外にも他の言語に通じていて、他言語習得の必要性を感じていました。

最近、留学生や実習生などのベトナム人の数が増えてきていて、仕事でもベトナム人と接する機会が多いです。大半の方は日常会話なら問題ないレベルの日本語ができるのですが、たまに日本語も英語もあまりできない方がいて、そうなってくるとミスコミュニケーションが発生して、誤りを正すのに結構な労力を費やしています。ベトナム語ができると、仕事にだいぶ役立つのではないかと考えていました。

 

そういった諸事情を踏まえ、次に習得するならベトナム語だなと考え、思い切って大金を払って語学学校に通っています。ベトナム語は発音が命(まだ私はカタカナ発音を脱していないのですが)なので、独学よりベトナム人に教わる方が早道だと考えました。事実、3か月半ほどで「初級1」のテキストが終わり、簡単なことなら言えるようになってきました。一方、英語を挫折した原因は単語力にあると自己分析しているので、ベトナム語も単語を丁寧に覚えなければならないなと思っているところです。

 

前置きが長くなりました。

以前から、多くのベトナム人は日本語を熱心に学習しているという印象を思っていたのですが、先述のベトナム人留学生の投稿を読んで、日本人でもベトナム語を学習している人がいるからお互い頑張ろうというエールを送りたいと思い、彼への返信のつもりで投稿することにしました。

 

ところが。

 

書きだしてみると、文章がうまくまとまらず、自分がなぜベトナム語を学習しているかにも触れたかったので、結局最初の投稿者について言及する部分を削除してしまいました。

「投稿の決まり」では500字以内となっていたので、文章をこねくり回して497字に収め、体裁も整ったので、そのまま投稿先のメールに送ってしまいました。

 

これが朝の5時(子供と一緒に寝るので早寝早起きなんです)。

 

そのあと、仕事に行こうと駐車場に向かっているところで、突然「さっきの投稿、やっぱダメなんじゃない?」と思い直しました。つまり、肝心な「主張」が抜けていることに気づいたんです。

 投稿欄は毎日読んでいるので、どういう内容が掲載されているのかはだいたいわかります。不満や批判を主張しているものが多いですし、心温まるストーリーの投稿も多いです。一方、私の投稿は自分のことしか書いてません。日記レベルの内容です。読者が「so what?」になってしまうよな、と思いました。やはり、ベトナム人留学生へのエールは必要だと。

もう一度新聞社にメールして投稿を取り下げようかと思いましたが、その程度の内容ならどうせ掲載されないだろうと思い直し、そのまま仕事に行きました。

 

昼過ぎに携帯電話に見慣れない番号から着信が。留守電を聞いてみると新聞社からで、私の投稿を採用しますというお知らせでした。

これには二度ビックリしました。一つは、あの内容で掲載してしまうのか!ということ。もう一つは、こんなに早く採用が決まるのか!ということです。1か月くらい経って、忘れたころに連絡があるものだと思ってました。

 

新聞社に連絡をして、名前や住所の他、投稿内容の事実確認をしました。1週間後に掲載予定です。と言われました。さらに、「文章が長いので少し手直ししたものをメールで送るから確認してください」と言われました。500字以内だったのでそれに収めたのですが、実際にはもっと短いんですね。

送られてきた原稿は、ほとんど手が入っておらず、いくつかの文章が抜けているのと、表現が少し改められているだけでした。ほぼ投稿どおりに掲載するんですね。

 

特に直すところがなかったので、そのまま「OKです」と返信したところ、担当記者の方から投稿への感想を頂けました。事務的に処理するだけでなく、感想を頂けるというのは、大変丁寧な仕事をされていますね。

 

新聞に投稿が載るのは、実は2回目です。1回目は、小学生のとき、地元紙の地域面に「うちの家族」というコーナーがあり、地域の小学生が順番に作文を書きました。私の小学校にも回ってきて、載せてもらったことがあります。掲載された新聞を、親が切り抜いてアルバムに貼ってたような気がします。

 

掲載日までは少し緊張した日々を過ごしました。本当に載るのかな、と思いながら若干寝不足なった日もありました(笑)

 

当日、いつもより少しだけ早起きして、新聞を見てみると、ちゃんと自分の名前がありました。嬉しさより恥ずかしさが先に来てしまい、その日まで何度もメールで見返した自分の文章を読まずに、すぐに閉じてしまいました(笑)

しばらく時間が経ってからじっくり読んでみると、他の方の投稿と比べ自分の投稿がなんと低レベルなことか! やはり主張がない分、薄っぺらくて、なんで採用されたのか自分でもわからないくらいです。ただ、はっきりとベトナム人留学生へのエールを書いていませんが、日本人の私がベトナム語を勉強しているということを通じて、彼になにかが伝わればいいなと思います。

 

妻にこのことは内緒にしていたので、新聞を見てびっくりしていましたが、喜んでくれてあちこちにメールで教えていました。その姿を見て、投稿して良かったなぁと思います。自分の家族には若干変人扱いされましたが(笑)